15年ぶりに再会したスイスの美しい友人は古くて大きな家を買っていた。
まわりには土地を売り渡した新築。
彼女の家は根を下へのばしつづけている。
内装を自分だけでこつこつ仕上げてゆく姿は、向こう側へ何が何でも渡る必要があるために足場悪くとも橋を建設しているみたいで逞しかった。
その一角にひらく古着屋の壁を絵にわけてくれた。
とにかく何でも自由に描いたらいいから楽しんで
という自由のなかを汗かきつつたのしんだ。
壁に描くのは快感で、家の目の前の湖に飛び込むのも快感だった。
2017.08.10