2023.05.30
コレクションごとに100号キャンバスに絵を重ねて描いていってます。だからひとつ前のコレクションの絵が積層しているんです。前に描いた絵は消えるとはいえ厚みになっています。
目に見えないことを見てみたいから絵を描いています。だからまた目に見えなくなることも、いい。
デザイナーの由夏さんと会話をしながら、感受することを絵にしてみるのですが、びっくりするくらいコレクションの色や由夏さんの抱えることと結びつきます。
これを続けていったら、記憶や時間が一枚のキャンバスにたっぷり埋まることになるんだろうなと思います。
青山のショップにて飾っていただいています。
https://www.humoresque.jp/2021年「波」(新潮社)1月号に書いた「ファン・ゴッホ美術館編『ファン・ゴッホの手紙I・I I』圀府寺司 訳」の書評が大学入試問題に使用されたとのお知らせに新感覚の喜びを感じました。設問にグッときました。
4月30日と5月1日に、松本の10cmにて紙芝居のワークショップと大人の紙芝居会をしました。
今年は三谷龍二さんが板を用意くださり、みんなで「板芝居」を完成させました。
みなさんの絵が完成するまでの時間が愛おしくてたまりません。線や色や勢いや絵との距離感などなど、いつもできる限り記憶に留めたくて海馬フル稼働。
みなさんの内側の発露である絵は自由そのものです。
大人の紙芝居会は富士見にあるやまゆりさんのお料理つきで大スペシャルでした。
楽しかったな。
言葉がするする沁み込んでいくようす、自分なりに理解したことを絵にしていくようす、ともだちの解釈を尊重するようす、そんなみんなの動きが自然でした。
寺子屋での日々が学びでいっぱいなのだと感じ入りました。
安心できる場があれば、わたしたちはどこまでも伸びていけます。
言葉のない絵という表現で、ともだちのことを新しく知ることができたようでよかったし、きっとみんな自分のことも新しく知ることができたんじゃないかと思います。
この上ない時間でした。
特殊紙メーカーの王子エフテックスによる企画「g Gallery」に画集より絵をいちまい起用いただきました。1995年リリースの紙『OK ミューズガリバーシリーズ』で紙の存在感を伝える「g Gallery」 vol.7です。